kazumam’s diary

子育て中のママブログ★境界悪性卵巣腫瘍との戦い、詳細や、子育てダイエットで役に立ったものを紹介する予定のブログ。地味に更新

卵巣境界悪性腫瘍のまとめとお金の件!その後の保険金について・・・

こんにちは。


こちらは数年前に下書き保存したままの記事でした。
古い記事ですが、アップさせてもらいます☆

2016年12月に卵巣境界悪性腫瘍(粘液性)と診断され、保険会社へ給付金を申請してました。
境界悪性が、どのように判断されたのか、書いていきたいと思います。



◆卵巣境界悪性腫瘍とは?

 
卵巣境界悪性腫瘍は良性から悪性病変が移行・混在する所見を有するもの、とされています。中間的な性格の腫瘍と考えられていますが、転移しにくい、悪性度の低いガン(低悪性度腫瘍)と考えられることもあります。実際に私も5年前から卵巣腫瘍を抱えていましたが、症状は全くありませんでした。服のウエストがきつくなったり、生理の時にひどく痛むことはありましたが、良性腫瘍でも起こり得る症状です。
卵巣境界悪性腫瘍の5年生存率は98%、10年生存率でも95%と予後は安定しています。
卵巣境界悪性腫瘍の中にも分類があり漿液性粘液性が多く、50歳~70歳で好発します(私は20代後半です)。良性腫瘍の好発は20歳~40歳なので、私自身も良性腫瘍だと思っていました。




◆治療法は?

境界悪性腫瘍の中にもステージ分類(進行具合)があり、このステージや妊娠を希望するか、などによって治療方法は異なってきます。
体の中にある腫瘍が境界悪性であるのか良性であるのかは病理検査をしてみないと判断ができません。手術を行うまでに私は3回MRIを受け、そのうちの1回はがんセンターでのセカンドオピニオンで、造影MRIを受けました。造影MRIを行っても医師の判断は「片方の卵巣は50%の確率で境界悪性である可能性はぬぐえない」というものでした。要するに、とってみないと分からないということです・・・。

境界悪性腫瘍の治療としては、摘出が1番です。妊娠を希望しない方は内性器摘出(子宮と両側の附属器の切除)、妊娠を希望する方は片側の卵巣と卵管の摘出を行います。しかし、とってみないと分からないのが現実です。まだ良性なのか悪性なのか分からないのに臓器を摘出するのは勇気がいります。良性であることも考慮して卵巣の中にある胞のみをくりぬいて両方温存する方法もあるようです。この場合、術後の病理検査で境界悪性腫瘍と判断された場合には再手術ということになります。私の場合、妊娠は希望していましたが、子供も小さく両親も遠方のため、手術の準備だけでも相当な疲労だったので、手術当日に摘出を決断しました。

悪性腫瘍と聞くと抗がん剤治療が想像されますが、境界悪性腫瘍の初期においては抗がん剤の効果は認められておらず、必要はないとされています。

万が一、卵巣が破裂してしまった場合や、卵巣外まで浸潤している場合は内性器摘出とされる可能性もあります。






◆摘出による副作用は?

摘出となると心配なのが、正常に妊娠が出来るのかということです。私も一番に医師に確認しました。

・妊娠率は減少するが、心配するほどではない。
・ホルモンが減るため、更年期障害に近いものは起こり得ることがある。

片方の卵巣を摘出すると、残っている片方が毎月排卵するようになります。そのため排卵が正常であれば妊娠しにくくなることはない、と説明を受けました。しかしエストロゲンは多少なりとも減少するため、更年期障害に近いものがある可能性がある。
私自身は妊娠ができるときいただけで、ホッとしました。遅かれ早かれ更年期はくるだろうし、ホルモンの減少についてはあまり気になりませんでした。手術が終わった今は、生理も順調に来ていて、腹痛から解放され、副作用は感じていません。むしろ妊娠前は1か月半に1度で不妊治療を勧められたりもしましたが、生理周期も安定しています。個人差はあると思いますが、私は片方の卵巣を摘出してよかったです。






◆術後フォローは?

摘出後は3~6か月に1度、血液検査で腫瘍マーカーをチェックしていきます。腫瘍マーカーはあくまで目安ではありますが、高値になった場合には他の臓器への転移が考えられます。転移した部位、浸潤度によって治療を行っていきます。境界悪性腫瘍は晩年で再発する可能性もあるそうで、長期的なフォローが必要となるようです。






◆治療・入院のお金について

私の場合、MRIの費用は1回1万円ほどでした。診察は毎回2,000円程度。

入院費用でかかったお金は25万8000円でした。
高額医療制度の対象となるので、申請をして95,000円の返金があったため、自己負担は163,000円です。
ここで医療保険に詳しい方ならお気付きだと思いますが、私は相当損をしてしまいました・・・。

高額医療はひと月の医療費が高額になった場合、特別な計算式で自己負担額が計算され超過分が返ってくる、というものです。そうです、私は月をまたいで入院・手術を行ってしまったのです・・・。

10月の請求分は186,000円
11月の請求分は72,000円

この場合は10月分しか請求することは出来なくて、11月分は自己負担となります。
ひと月におさまるように入院・手術をしていれば159,000円の返金があり、
自己負担は99,000円で済んだのです。さすがに72,000円の自己負担増は痛い。

でもこの日を逃せば手術までさらに2か月待ちと言われていたので・・・命には代えられません。
入院・手術をする方、症状に余裕があればひと月内で終わるようにスケジュールを組まれることをおススメしますw





◆保険会社からのお金はおりるの?

さて、保険金についてです。
私は国内生保会社の保険にはいっていました。
入院1日10,000円、手術200,000円、そして悪性新生物つまりガンと診断されれば100万円がおりるという内容でした。

入院する前事前に担当の方に相談し、境界悪性の可能性があるがその場合は悪性新生物と判断されるか?と聞いたところ「今まで聞いたことがないが、悪性とつくものはお金がでます」と言われました。
しかし申請して入金を確認すると、金額は31万円でした(11日分の入院日額と手術1回分)。
担当の方に適当なこと教えられたなぁ・・・と思いましたが、本当にそうなのか約款を確認してみました。


生保会社の約款は各会社によって病気における解釈等が異なる場合がありますが、何に基づいているのかは約款に書いてあります。
今回の生保会社では厚生省大臣官房統計情報部編「疾病、傷害および死因統計分類提要ICD-10準拠」に基づいて規定されています。大体の会社はこれに基づいていると思います。

この「疾病、傷害および死因統計分類提要ICD-10準拠」は異なる国や地域から、異なる時点で集計された死亡や疾病のデータの体系的な記録、分析、解釈及び比較を行うため、世界保健機関憲章に基づき、世界保健機関(WHO)が作成した分類です。病気の国際分類といったところでしょうか…。






このICD-10準拠によると、
卵巣境界悪性腫瘍はD39 1に分類されています。


そして
では、性状不明の新生物は性状コード1に分類されています。
良性腫瘍は0、上皮内がんは2です。
本当に中途半端な腫瘍ですね!

私の入っている保険ではコード2からガンと認定されるものでした。喜んでいいのか悪いのやら。

外資系の生命保険ではコード1から給付金のでる会社もあるようなので、確認ですね。・°°・(>_<)・°°・。

まさか自分が病気になるなんて思っていなかったし、妊娠、出産からの手術だったので保険に入っていてよかった〜とは思いました。まさに備えあれば憂いなし。